改造レンズ使ってみました!【作例つき】
改造レンズ ってなに?というくらい何も知らない無知の状態からスタートです。改造っていうぐらいだから何かゴテゴテとレンズに装飾がされているのか?レンズのビジュアルがカスタマイズされてパワーアップしているような勝手なイメージでしたが…
見ため普通でした!!これはペンタックスのズームレンズですね。smc PENTAX-M zoom 40-80mm f2.8-4 です。さて、何がどのように改造されているのでしょう?見ためは変わらないので、中のレンズに何か仕掛けがあるのでしょう。私の愛用機である富士フィルムのX-T2にはじめて改造レンズが装着されます。はじめてのことでもうドキドキです。レンズはペンタックスなので、そのままでは富士フィルムのカメラにはつけれません。ここでマウントアダプターの登場です。
これはミラーレスの時代になってから重宝されている、マウントアダプターという素晴らしいレンズアクセサリーです。このマウントアダプターの登場によって、世の中のミラーレスユーザーは世界が広がりました。基本的にはメーカー違い、つまりマウント違いのレンズはカメラに取り付けることは不可能でしたが、それを可能にしたのがマウントアダプターです。昔の銘玉と呼ばれるオールドレンズもマウントアダプターのおかげで使えるようになりました。マウントアダプターを手にすると「レンズ沼」という危険な領域に入り込んでしまうそうですよ。購入時は十分にご注意ください!
マウントアダプターについてはこちらの記事も参考にしてください。
今回、この改造レンズと共にお借りしたのがK&F ConceptのマウントアダプターですPK-FXと書かれているのはペンタックスKマウントと富士フィルムXマウントを接続するという意味です。購入するときはボディ側マウント、レンズ側マウントを間違えないように注意してくださいね。K&F Conceptのマウントアダプターは作りがしっかりしていて、つけた感じも固すぎす、ゆるすぎず着脱に安心感があります。
さて、安心感のあるK&F Conceptのマウントアダプターの装着は良しとして、この謎だらけでどこの馬の骨だかわからない改造レンズの取り付けは不安でいっぱいです。マウントアダプターと改造レンズをつけたX-T2の見たことないビジュアルにも違和感しかありません。さらに追い打ちをかけるのがこの画角です。40-80mmという珍しい画角で、富士フィルムのカメラはAPS-Cセンサーなので35mm換算だと60−120mm。普段あまり使わない画角なだけにさらに不安感を煽ります。恐る恐る改造レンズを装着したまま近所の公園へ撮影に行きました。公園でカメラを持ってウロウロしているとお散歩おじさんによく話しかけられるので、なるべく人のいないところで撮影開始です。
まずはいつもモデルをお願いしている、指立てて態度の悪いおねーさんを一枚撮影します。全体的にあまい描写ですね。
次にハート型の植物を一枚。ん?ソフトフォーカス感。柔らかい感じに写りました。
さらにふんわりとします。ピントはどこでしょう?
マニュアルフォーカスでの撮影なのでフォーカスピーキングを活用したいところですが、ファインダー内で大きく拡大表示してもほとんどピーキングの線は見えません。
あまりにもフワフワ写るのでこちらまでフワフワしてきます。優しいモードに突入した頃に突然シャープに写った一枚。気分屋さんなのか?ワケがわかりません。
つまり基本はやさし〜く写り、たまにシャキッとするレンズなのね。と思いながら写し続けると、マクロ切り替えボタンを発見!さっそくマクロONにしてみます。マウントアダプターを通しているのでピントはマニュアルフォーカスです。それまでピントリングをグルグル回していましたがマクロに切りかえると直進式ズームのようにピントリングはグルグルから前後への動きに変わります。これも謎の仕様ですね。そしてマクロに切りかえてから撮った一枚がこれです。
なにやら後ろの背景がザワザワしています。これはもしかして…
玉ボケがいっぱい!!
これは…
改造バブルボケレンズ!!
バブルボケはシャボン玉ボケとも言われ、玉ボケ(写真内の背景にある点光源が玉状に写ること)の中でもさらに玉ボケの輪郭がはっきりしていることを言います。
改造レンズじゃなくてもバブルボケが撮れるレンズはあります。バブルボケレンズの代表はこちらです。
◉ Meyer-Optik Gorlitz Trioplan 100mm/f2.8
◉ Meyer-Optik Gorlitz Domiplan 50mm F2.8
◉ Super Takumar 105mm F2.8
◉ Fujinon 55mm F2.2
今回使ってみた改造バブルボケレンズですが、なかなか手強いレンズです。使いこなすにはまだまだ修行が必要のようです。このような一筋縄ではいかない個性的なレンズもおもしろいですね。改造レンズは安価で販売されているものもありますので挑戦してみてください。