スポーツ撮影におすすめなカメラとレンズは?(カメラ編)
暑い夏も終わりに近づき、スポーツの秋がやってきます。お子さんの運動会や習い事のサッカーや野球、バスケットなど頑張っている姿を写真できれいに残したいですよね。でもスマホではうまく撮れないし、カメラを購入するとしてもどんなカメラやレンズを選べばいいのかわからない!という人が多いと思います。
今回は初めてスポーツ撮影に挑戦する人へ、撮影に適したカメラとレンズを全2回に分けてわかりやすく解説します。
スポーツ撮影には一眼レフかミラーレスどっちが良い?
スポーツ撮影は、撮影できる場所が制限されていたり、撮影したい被写体までの距離が遠いことがほとんどなので、遠くのものを大きく写すことができる望遠レンズが必要になります。コンパクトカメラでも30〜40倍ズーム搭載の高倍率ズームのコンパクトカメラもありますが、軽くて使いやすいという点は良いのですが、フォーカス性能や画質の悪さ、ブレやすいというデメリットがあります。できればレンズを交換することができる一眼レフか、ミラーレスカメラをおすすめします。
◉ 一眼レフ
一眼レフは光学ファインダーで実像をしっかりと目で捉えながら撮影をすることができます。動く被写体のピント合わせがしやすい点と、大きな望遠レンズをカメラに取り付けた場合、カメラとレンズの重量バランスが良くボディのホールド感も大きいのでしっかりと構えて撮りやすいのがメリットです。
◉ ミラーレス
コンパクトで軽量、あちこち動き回って撮影をするには撮りまわしが良く、長時間の撮影でも疲れにくい点があります。一眼レフと違って電子ビューファインダーなので実像ではなくカメラ内で写し出された映像を見ながらピントを合わせることになります。
一眼レフとミラーレスの大きな違いはファインダーにあります。一眼レフの光学ファインダーとミラーレスの電子ビューファインダーのどちらが自分に合うのか、実際に両方を手にとってファインダーの違いを確かめてみましょう。
スポーツ撮影に適したカメラは?
◉ 連写性能
スポーツ撮影は連写撮影をするのが基本です。たくさん撮影してその中から良い写りのものを後から選ぶことになります。そのためには一秒間にたくさんの写真を撮ることができる連写性能の高いカメラを選ぶ必要があります。カメラによって違いがあるので、一秒間に10コマ以上撮影できるカメラがベストです。
また写真を記録するためのSDカードも連写性能を引き出すために書き込み速度の速いSDカードを選ぶ必要があります。書き込み速度の遅いSDカードを使用して連写すると、途中でシャッターが切れなくなり撮影が中断してしまいます。
◉ 手ブレ補正
望遠レンズは手ブレを起こしやすく、せっかくのシャッターチャンスもブレた写真では台無しになってしまいます。とくに重いカメラに慣れていないカメラ初心者の人は、必ず手ブレ補正機能付きのカメラを選びましょう。初心者モデルのカメラにはボディに手ブレ補正機能がついていないものがあります。その場合はレンズの方に手ブレ補正機能付きのものを選ぶと良いですね。
◉ オートフォーカス性能
動く被写体を追いかけてピントを合わせるため、オートフォーカスの性能が重要になります。動体撮影に強い機種を選びましょう。高速オートフォーカスを売りにしているカメラがおすすめです。ポイントとしてはオートフォーカスの測距点の数が多いものを選んでください。
またピントを合わせる範囲の大きいミラーレスカメラの方が動いている被写体を追いかける追従機能が強いので、ピント合わせをカメラにお任せしたい人は一眼レフよりミラーレスをおすすめします。
◉ センサーサイズ
カメラのセンサーサイズもカメラを選ぶポイントになります。センサーとはカメラ内の中心部にあり、レンズから入ってきた光を電気信号によって映像として見るように変換する部分のことを言います。フィルムカメラの時代でいうフィルムの部分にあたります。
カメラ内のセンサーサイズはフルサイズ、APS-Cサイズ、マイクロフォーサーズと3種類あり、それぞれセンサーの大きさに違いがあります。このセンサーの大きさによってレンズの焦点距離が変わってくるからです。例えば300mmのレンズを使う場合、
・フルサイズセンサーのカメラは300mmのままの写真
・APS-Cサイズのセンサーのカメラは1.5倍(キヤノンは1.6倍)焦点距離がのびます。つまり300mmのレンズをAPS-Cセンサーのカメラに装着すると450mmの大きさ(キヤノンは480mm)で写真が撮れます。
・マイクロフォーサーズのセンサーは2倍焦点距離がのびます。300mmのレンズなら600mmで写真が撮れます。
望遠レンズは焦点距離が400mm以上にもなると大きくて重たくなります。女性や大きなカメラに抵抗がある人は、望遠に有利なAPS-Cやマイクロフォーサーズのカメラを選ぶと良いですね。ただし被写体がカメラに近づいてくると、大きすぎてドアップの写真になってしまいます。