センサーサイズは大きい方が良い？
自分にあったカメラ選び

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2022.02.07

今日はセンサーサイズのお話です。まずはセンサーってなに？という疑問からお答えすると、「イメージセンサー」や「撮像素子」と呼ばれるカメラの画質を決める心臓部のことです。カメラのレンズを外した部分にあります。

このイメージセンサーには大きく分けて三種類の大きさがあります。

・フルサイズ

・APS-Cサイズ

・マイクロフォーサーズ

レンズ交換式のカメラは一般的にこの三種類です。フルサイズよりもさらに大きい中判サイズもありますが、プロ仕様のカメラになりますので今回は省きます。サイズの違いは下の図のようになります。コンパクトカメラやスマホはマイクロフォーサーズよりもさらに小さいサイズのセンサーになります。

センサーサイズは大きい方が良い？

さて、このセンサーサイズは大きい方が良いのでしょうか？

答えは「大きい方が良い！！」です。ただし何が良いのかというとそれは「画質が良い」という答えになります。このセンサー部分でレンズから入ってきた光を受け止めて一枚の写真へと変換されます。つまりセンサー部分の面積が大きい方がたくさんの光や情報を取り込むことができるので、明暗や濃淡など階調豊かで高画質な画像が得られるということです。フルサイズカメラは画質が良いと言われているのはセンサーサイズが大きいからです。

ではフルサイズより小さいAPS-Cサイズやマイクロフォーサーズは画質が悪いのか？というとそれは違います。今のカメラメーカーが発売しているカメラはどれもこれも高性能で十分な画質を得ることができます。

フルサイズの画質はなにが違う？

ではAPS-Cもマイクロフォーサーズも画質が良好であるならば、センサーの大きさによる画質の違いはどこに出るのでしょうか？

◉　ボケ味の大きさ

センサーサイズが大きいほど背景のボケ量は大きくなります。

◉　階調の豊かさ

明暗や色のグラデーションの階調が豊かなので、極端な明暗差のある画像でも白トビや黒つぶれを防ぐことができます。撮影後にパソコンで画像処理をしてもデータの情報量が多いので現像耐性に優れています。

◉　暗所性能の高さ

センサーの面積が大きいと光の取り込む量が多くなるので、暗い場所でも高感度によるノイズが少なくなり、ディティールの細かい写真を撮影することができます。

画質が良い＝良いカメラ？

フルサイズのカメラの画質の良さは理解していただけたと思います。ではフルサイズがいちばん画質が良いからいちばん良いカメラかと言うとそれは違います。

なにが良いカメラか？

この答えは人それぞれ違うからです。

フルサイズのカメラはセンサーサイズが大きいゆえにデメリットもあります。

◉　ボディやレンズが大きく携帯性が悪い

フルサイズのセンサーをカメラボディ内に搭載するとなれば必然的にボディは大きくなるし、それに合わせてレンズも大きく、また高性能なレンズを必要とするためレンズの構成枚数も多くなり、フルサイズ用のレンズは大きくて重たいレンズになってしまいます。アウトドアでの撮影など、画質よりも取り回しの良さが重要な場面では機材の重さは機動力に欠け不利になります。

◉　ボケ量が大きすぎる

ポートレートなら大きくボケるフルサイズが有利になりますが、テーブルフォトや商品撮影、風景撮影などではピントを深くまで合わせる必要があります。この場合はセンサーサイズの小さいマイクロフォーサーズの方がボケ量は少なく、被写界深度（ピントの合う範囲）が深いので有利になります。

◉　APS-Cやマイクロフォーサーズと比べて価格が高い

価格はボディ、レンズともにAPS-Cやマイクロフォーサーズよりも数万円高くなります。フルサイズ専用のレンズを1本購入する金額でAPS-Cやマイクロフォーサーズのレンズは2〜3本は購入することができます。

APS-Cとマイクロフォーサーズの優位性

◉　小型で軽量

フルサイズより小さいAPS-Cとマイクロフォーサーズはセンサーが小さいことからカメラボディ、レンズ共に小さく軽量に設計することができます。荷物が軽量になるため、たくさんのレンズを持ち出すことが可能です。

◉　被写界深度の深さ

フルサイズと比べてボケ量はAPS-Cで概ね1段分、マイクロフォーサーズで概ね2段分深くなります。つまり、風景撮影などでパンフォーカスで撮影する場合、フルサイズでF16必要でもAPS-CならF11、マイクロフォーサーズならF8で撮影ができます。その分シャッタースピードを稼ぐことができブレも出にくく、絞り込むことによって起きる回折現象（画質劣化）も防ぐことができます。