made in japan 東京光学のレンズを試してみました!
東京光学のUV TOPCORというレンズを二本お借りしました。今回はそのレンズを作った日本の光学メーカーについて調べてみましたので、写真と合わせてご紹介します!
東京光学機械株式会社(現在は株式会社トプコンという社名です)1932年に光学兵器の開発と製造のため設立されました。銃の照準眼鏡や射撃照準器の供給をしていて、日本光学工業(現・ニコン)と同じく、軍事目的で使用される光学兵器の製造をする双璧として「陸のトーコー・海のニッコ-」とも称されていたということです。民間用のカメラも製造していて、カメラメーカーとして有名な時期もありましたが、1981年(昭和56年)にカメラ市場からは撤退してしまったということです。東京光学はミランダ、旭光学に続いて実用的な一眼レフを発売した会社です。
さて、今回お借りしました、東京光学のレンズはこちらの二本です。マウントアダプター を取り付けて、富士フィルムのX-T2で撮影してみました。フォーカスはマニュアルフォーカスとなりますので、ここはピーキングの技が必要ですね。
◉ UV TOPCOR 50mm F2
◉ UV TOPCOR 28mm F4
50mm F2の方は1969年に発売された、「トプコン・ユニレックス」というレンズシャッター式一眼レフ用のシリーズとして発売された標準レンズです。シルバー外装がとてもおしゃれですね。当時はブラックも発売されていました。
レンズシャッターカメラという聞きなれない言葉が出てきましたが、これはレンズの中にシャッター機構が組み込まれているカメラで、小型化できる点から主にコンパクトカメラに採用されている方式です。
UV TOPCOR 50mm F2の写り
とてもシャープに写ると評判のレンズです。ボケ感は少しザワザワするように見受けられます。それと期待通りの逆光の弱さ。フレアがいっぱい出ます。現代のレンズでは出にくくなったフレアやゴーストですが、ふんわりと良い感じに仕上げてくれますね。これがオールドレンズならではの味ですね。とても雰囲気の良い写真に仕上げてくれます。短撮影距離は60センチですのであまり被写体に近づくことはできません。
UV TOPCOR 28mm F4の写り
こちらもトプコン・ユニシリーズ用レンズです。こちらも描写はとてもシャープです。少し絞り込んで使いたくなりますね。色味も自然です。こちらは最短撮影距離が40センチです。
こちらのレンズもフレアゴーストがたくさん出ます。上のツタの写真と同じ場所で撮りましたが、太陽光が直接レンズ内に入るようにカメラを向けて撮りますと、このような嵐がやってきます。
こちらの青いボトルは開放F4で撮影してみました。ボケ感もなだらかでとても自然な描写に向いているかもしれません。
どちらのレンズにもUVという表記がありますが、これは紫外線を除去するUVフィルターと同じような効果のある物質を、レンズ貼り合わせに使うバルサム(接着剤)に混ぜ合わせているからだということです。
UV TOPCORのマウントは?
このレンズ、使用するにあたって最大の難点が一つあります。UV TOPCORはめずらしいマウントで「UVマウント」と言うものになります。、デジカメに取り付けて使ってみたいと思ってもマウントアダプターが発売されていません。そのため、ネット上では手作りでマウントアダプターを作るというツワモノもいるみたいです。私もこのレンズをお借りした時にマウントアダプターを二つ付けて撮影しました。
ネットショップでこのレンズを購入される場合はマウント部分をM42マウントに変換した改造品が多く出回っているので、それを購入するのが良いと思います。
UV マウント → M42マウント → 手持ちのカメラマウント
ただし個人で改造したものが多いと思いますので、動作に関してはあまり期待しない感じで購入しましょう。価格も中相場を調べと調べてみてください。実際に中古カメラ店など店舗で購入するときはボディに付けさせてもらい動作の確認をした方が良いですね。
マウントアダプターを手作りする?!
なにやらレンズ沼の住人のみなさんはマウントアダプターがないなら作れば良いじゃない?ということをさらっと言うそうで、日々カメラ屋さんのジャンクコーナーで部品に使えそうなジャンク品を物色するようです。
- トプコン・ユニのボディから絞りリングがついたマウント部分を取り外す
- 取り外したマウント部分にM42マウントをビス止めで固定する
- UVトプコールマウントがM42マウントに変身!
私には難しくてわかりませんが、興味のある方は改造レンズ沼もお楽しみください。改造レンズといえばバブルボケレンズやソフトフォーカスを強くしたり、「ベス単フード外し」と言うのも流行りました。この沼はかなり深いということですので、足を踏み入れる際は十分にご注意くださいね。