レンジファインダースタイルの中判デジタル GFX50Rレビュー【作例あり】
先日、富士フィルムのレンジファインダースタイルの中判デジタルカメラ、GFX50Rをお借りしましたので、使ってみた感想と撮った写真を紹介したいと思います。こんなたいそうなカメラはプロの写真家さんが使うもので私にはオーバースペックすぎる!!と少しビビりましたが、せっかくのお試しできるチャンスです。その場で何枚か撮らせてもらいました。さっそく近くの神社へカメラを持って撮影に行きましたが、思った以上に人通りが多く、大きいカメラに大きい三脚を構えて撮影するのは迷惑だし、人目について少し恥ずかしいので、陽が落ちるのを待って人通りが少なくなってから撮影しました。
◉ 使用カメラ GFX50R
有効画素数:約5140万画素
センサー:43.8mm×32.9mm(FUJIFILM G Format)ベイヤーCMOSセンサー
レンズマウント:フジフィルムGマウント
AF方式:TTLコントラストAF
外形寸法:幅160.7mm 高さ96.5mm 奥行き66.4mm
質量:約690g(バッテリー、 メモリーカード含まず)
◉ レンズ GF23mmF4 R LM WR
焦点距離:f=23mm(35mm判換算:18mm相当)
撮影距離範囲:38cm – ∞
外形寸法:最大径 ø89.8mm × 長さ 103.0mm
質量:845g
フィルターサイズ:82mm
◉ レンズ GF32-64mmF4 R LM WR
焦点距離:f=32-64mm (35mm判換算:25-51mm相当)
撮影距離範囲:50cm – ∞(W端)60cm – ∞(T端)
外形寸法:最大径 ø92.6mm × 長さ 116mm(W端)
質量:875g
フィルターサイズ:77mm
まず、中判デジタルとはなんぞや?ということですが、これはフィルム時代から存在する中判カメラのデジタル版です。中判カメラは通常の35mm判カメラと大判カメラの中間の画面サイズのカメラのことで、ブローニーフィルムという大きなロールフィルムで撮影します。6×4.5㎝判、6×6㎝判、6×7㎝判、6×8㎝判、6×9㎝判という比率で撮影ができ、一眼レフ、二眼レフ、レンジファインダーカメラなどがありました。画面サイズが大きいので画質がとても良く、大きな引き延ばしにも耐える画質です。代表的な中判カメラが
カメラ好きな人は聞いたことがある機種だと思います。この中判カメラのデジタル版が富士フィルムのGFXシリーズのカメラです。中判デジタルはフルサイズのセンサーよりもさらに大きく、富士フィルムではラージフォーマットと呼ばれています。
GXF50Rの作例
使用レンズ GF23mmF4 R LM WR
GF23mmF4 R LM WRのレンズはGFレンズのなかでもっとも広角になります。画面の隅々まで解像し、画面の端から端までとてもシャープです。またディストーション(歪み)のない写りをするということです。広角レンズなのに歪まないって気持ちがいいですね。お寺や建物など建築物をまっすぐピシッと撮影できます。
さらに5140万画素もあるならやってみたいのが無茶なトリミングです!!
画面中央の一部をさらに拡大してみましょう。
すごいですね。おそるべし5140万画素!!こんなに極端なトリミングでも耐えうる高解像な画質です。この写真のファイルサイズはJPEGで32MB、RAWデータだと117MBもありました。すごいデータ量ですね。
使用レンズ GF32-64mmF4 R LM WR
使用レンズ GF32-64mmF4 R LM WR
使用レンズ GF32-64mmF4 R LM WR
美しい社務所です。こちらは絞り込んでF8で撮影しました。
使用レンズ GF32-64mmF4 R LM WR
お社の扉の装飾がとても美しいです。街灯の光が当たっているのですが、フィルムシミュレーションのベルビアで撮影し、露出時間を1秒にしたところこのような色味になりました。このレンズはGレンズの中では標準ズームで常用レンズということです。富士フィルムの公式ホームページでレンズ設計者のお話ですが、一つ一つのズームポジションで単焦点レンズ並みの画質を出すように作られているということです。高画質なのも納得です。
カメラボディのモニターは3.2型と大きめで、上下にチルトするのでハイアングル、ローアングルの時にとても便利が良いです。フォーカス性能は今回のように薄暗い状況でもしっかりとピントを合わせてくれます。コントラストAFなので動く被写体は苦手かもしれません。
◉ 高画質で高精細な描写
◉ 諧調が豊かで色再現性も高い
◉ イメージセンサーのサイズが大きいため、フルサイズよりもボケ味が大きい
◉ 高感度でもノイズが少ない
風景や夜景、スナップ撮影、ポートレート撮影など。
中判デジタルということで、ボディもレンズもフルサイズミラーレスや一眼レフよりも大きく、重いのが難点ですが、この画質であればそれも我慢できるほど満足感の高い画質が得られるカメラだと思います。次に使えるチャンスがあれば、高画質で高精細な画質を活かして森の風景や山の風景を撮影してみたいと思いました。