ゴミの写り込み?センサー汚れの対策
一眼レフやミラーレスカメラを使っているみなさん、写真に黒い点でゴミのようなものが写り込んでいたという経験はありませんか?特にわかりやすいのが、晴れた青空を写したときに空に点々と黒いゴミが写りこんでいることがあります。
これはレンズを交換するときにカメラの内部に小さなホコリが入ってしまい、カメラボディ内のイメージセンサーにホコリが付着して写真に写り込んでしまっている状態です。
イメージセンサーとは、撮った写真を記録する上で重要な部分で、デジカメの心臓部とも言えます。昔のカメラで言うフィルムの部分です。「2400万画素CMOSセンサー」などカメラのカタログに表記されていますね。撮像素子とも呼ばれます。
イメージセンサーの汚れを確認する方法
イメージセンサーの汚れを確認する方法にはライトボックスや真っ白の紙、晴れた空を撮影して簡単に確認することができます。
① 撮影モードをAモード(Av、絞り優先)に設定します。
② 絞り値をF11くらいに設定します。
③ フォーカスの設定をM(マニュアルフォーカス)に設定します。
④ レンズのフォーカスリングを回し、無限大(∞←無限大のマーク)に合わせます。
⑤ 真っ白の紙や快晴の空を撮影します。
撮影した写真をチェックして、黒い点々が写りこんでいないか見てみましょう。何枚か撮影してみて、同じ場所に黒い点々が写りこんでいればイメージセンサーに汚れがついているということになります。
イメージセンサーのクリーニング方法
◉ カメラボディの「センサークリーニング機能」を使う
カメラの機種によりますが「センサークリーニング機能」というものがあり、小さな振動によってイメージセンサーに付着しているホコリを振るい落としてくれる機能です。設定により電源をオン、オフする度にセンサークリーニングをしたり、手動でも作動させることが可能です。ただし振動で振るい落とす機能なので、粘着性のある頑固な汚れやホコリは取りのぞくことはできません。
◉ ブロアーで掃除する
カメラのセンサー部分を下向きにしてブロアーの先端がボディ内に入らないように注意して吹いてください。一眼レフの場合、レンズを外してもイメージセンサーは見えません。イメージセンサーの前面にあるミラーを上げる必要があります。カメラの設定で「手動でクリーニング」「クリーニングミラーアップ」をしてからブロアーで吹いてください。強力なスプレー式のエアダスターでホコリを飛ばすのは危険です。風が強すぎるという点と、使い方を間違えれば液体状のガスが出てしまいイメージセンサーの故障につながります。
自分でセンサークリーニング?失敗すると大変なことに
イメージセンサー の汚れやホコリを手で触ったり、綿棒などで取ろうとするのは絶対にやめましょう。また自宅でできるセンサークリーニングキットも販売されていますが、機種によってはセンサー部分がとても繊細な作りになっているカメラもあるので、セルフでクリーニングは危険です。センサーにキズがついてしまうと写真の写りにも影響してきます。高額な修理費用がかかる上、修理に出している期間は撮影に行けないという悲劇を起こすことになります。
センサークリーニングはどこに依頼する?
各メーカーのサービスセンターで受付してくれます。近くにサービスセンターがない場合は宅配で受付けてくれる場合もあります。費用は平均3千円程度のところが多いです。センサー クリーニングと合わせて点検やファームウェアのアップデートも一緒にしてくれる場合もありますので安心ですね。
またカメラ店でもセンサー クリーニングを受付しているお店もあります。近くにカメラ屋さんがある場合はそちらも問い合わせをしてみましょう。
写り込んでしまったゴミはどうやって除去する?
ニコンなら「イメージダストオフ機能」という便利な機能があります。これはニコンのソフトウェアを使って写真に写りこんでしまったゴミを取り除く機能です。ただしRAWファイルからしかこの機能は使えなくなっています。
キヤノンであればDPPというソフトウェアを使って「ダストデリート機能」や「コピースタンプツール」でゴミを取り除くことができます。
他にもレタッチソフトのPhotoshopやLightroomなどを使ってゴミを取り除くこともできます。
ゴミがつかないように日頃から気をつけること
◉ レンズ交換は車の中や、風が吹いていない場所で交換をする
外で撮影の時は特に注意が必要です。どうしても厳しい状況でレンズ交換が必要な時は、風上に背を向けて交換したり、大きなビニール袋の中でレンズ交換をするなど工夫が必要です。
◉ レンズ交換時は必ずマウント面を下側にしてレンズ交換をする。
特にミラーレスカメラはレンズを外すとイメージセンサーがむき出しの状態になりますのでホコリや汚れが付きやすいです。
◉ レンズ交換の度にブロアーを使って掃除をする
ブロアーはレンズを交換するたびに使って欲しいアイテムです。レンズを外したらカメラボディ内とレンズの後ろ玉をブロアーで吹いてから装着するようにしましょう。1,000円ぐらいで購入できるので必ず用意しましょう。
イメージセンサー に汚れがつくのを防ぐには日々のメンテナンスがとても重要になります。写真ならレタッチで後からとればいいやと思いますが、動画撮影ではホコリの写り込みを取るのは大変です。大切なカメラを長く使っていただくためにも定期的なメンテナンスを心がけてみてください。