35ミリ換算とはどういう意味?

カメラを購入してから操作やカメラ用語など、数々の難問にぶつかってきたことと思います。一度に全てを身につけることは大変なので、少しづつ難問を解決して行きましょう。今回はカメラ初心者を悩ませるカメラ用語の一つ「35ミリ換算」についてわかりやすく解説します。レンズの話でよく聞く言葉で、レンズの焦点距離と関係があります。

35ミリ換算

レンズの焦点距離と画角とは?

35ミリ換算の話をする前に、レンズの焦点距離とはなんぞや?ということですが、詳しく説明するとこの段階で眠たくなってしまうので簡単に言います!一般的に焦点距離は28mm、50mm、135mmなどの数値で表します。ズームレンズなら18-55mm、70-200mmという表記です。

 

焦点距離=ピントを合わせたときのレンズからイメージセンサー(撮像素子)までの距離

 

画角=イメージセンサーに写る範囲の広さを角度で表したもの

 

むずかしいので絵で説明します。

35ミリ換算

焦点距離が短い(数字が小さい)=画角が広くなり、写る範囲が広くなります。18mmレンズや24ミリレンズなどの広角レンズ。

35ミリ換算

焦点距離が長い(数字が大きい)=画角が狭くなり、被写体が大きく写ります。135ミリや200ミリなどの望遠レンズ。

 

35ミリ換算とは?

レンズの焦点距離を話すとき

 

「このレンズは35ミリ換算で〇〇ミリ相当ですね」

 

というような言い方をします。この35ミリという数字はフィルム時代の35ミリフィルムの大きさからきています。デジカメで言うフルサイズカメラはイメージセンサーのサイズがこの35ミリフィルムと同じ大きさだからです。35ミリ換算のことを「フルサイズ換算」という言い方をする場合もありますが、こちらの方がわかりやすいですね。35ミリ換算と言うのは

 

レンズの焦点距離をフルサイズに置き換える

 

ということです。つまりフルサイズのカメラを使っている人は35ミリ換算をする必要はありません。

35ミリ換算の計算はセンサーサイズと関係あり

なぜレンズの焦点距離を35ミリ(フルサイズ)に置き換える必要があるのでしょう?フィルムの時代からデジタルカメラへと変わり、カメラによっていろんな大きさのイメージセンサーが登場しました。イメージセンサーは撮像素子とも呼ばれ、レンズから入ってくる光を電気信号化する部分でフィルムの役割をします。

 

カメラのセンサーサイズによってレンズの焦点距離は変わる

 

センサーの大きさによって変わる焦点距離の基準として35ミリ換算という言葉が登場したわけです。上に書いたようにレンズの焦点距離をフルサイズに置き換えるというのは、まず自分が持っているカメラのセンサーサイズを知ることからはじめます。まずはセンサーの大きさの種類を説明します。

 

◉ フルサイズ(36mm × 24mm) ※35ミリ換算の基準

 

【代表的なカメラ】

キヤノン 5D mark Ⅳ、EOS R5 

ニコン D850、Z6Ⅱ

ソニー α7Ⅲ  α7c

 

◉ APS-Cサイズ(23.6mm × 15.8mm)

 

【代表的なカメラ】

キヤノン EOS90D、 EOS kiss M2

ニコン D7500、Z fc

ソニー  α6400、ZV-E10

富士フイルム X-T4、X-S10

 

◉ マイクロフォーサーズ(17.3mm × 13.0mm)

 

【代表的なカメラ】

オリンパス OM-D E-M5 MarkIII 、PEN E-P7

パナソニック LUMIX DMC-G8、LUMIX DC-GF10

センサーサイズ

イメージセンサー別 35ミリ換算の計算の仕方

◉ フルサイズの場合=そのまま

 

例えば、ソニーのα7cを使っていて24mmレンズを使っているなら24mmそのまま

35ミリ換算

◉ APS-Cの場合=レンズの焦点距離 × 1.5

 

例えば、富士フイルムのX-S10を使っていて24mmレンズを使っているなら36mm

 

※キヤノンはレンズの焦点距離 × 1.6で計算してください。

35ミリ換算

◉ マイクロフォーサーズの場合 = レンズの焦点距離 × 2

 

例えば、オリンパスのPEN E-P7を使っていて25mmレンズを使っているなら50mm

35ミリ換算 35ミリ換算

例えば「2本目のレンズを買うなら50mmの標準レンズが使いやすくて良いよ」と言われた場合、

 

フルサイズのカメラを使っている人 → 50mmと表記されたレンズを選ぶ

 

APS-Cサイズのカメラを使っている人 → 35mmと表記されたレンズを選ぶ

 

マイクロフォーサーズのカメラを使っている人 → 25mmと表記されたレンズを選ぶ

 

つまり、50mmのレンズの話をするにしてもイメージセンサーの大きさの違いによって画角が変わってしまい認識に違いが起きてしまうため、〇〇ミリという時にフルサイズカメラで撮影をした焦点距離を基準にして話をしましょうということで「35ミリ換算で〇〇ミリ」という言い方をするようになりました。

 

少しむずかしい話になりましたが、まずは自分のカメラのセンサーサイズを知ることからはじめてください。

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