画質が良くなる必須アイテム! レンズフードの効果
さて、今日のテーマはレンズフードです!レンズフードはレンズの保護のためになるから、なんとなく付けて使っている人、ジャマだから使わない人、使ってたけど無くしてしまった人、特にカメラ初心者のかたは、レンズフードの効果や必要性を知らない人が多いと思います。地味なカメラアクセサリーかと思いきや、実は重要な役割をしてくれるレンズフードについて、詳しく解説してみようと思います。
レンズフードの効果
レンズフードを使う理由には大きく分けて二つあります。レンズの先端部分をぶつけて破損しないように保護をする目的と、もう一つは画質に影響してくる重要な役割があります。逆光時に画面周辺部分に余計な光がレンズ内に入り込まないようにするためです。
◉ レンズ前玉の保護
レンズはカメラから飛び出しているので、物などにぶつけてしまう可能性があります。その時にレンズフードをつけていればレンズのガラスにキズが付いたり、破損することを防ぐことができます。望遠レンズのように長さのあるレンズは特に注意が必要です。レンズにキズが付いてしまえば修理費用は数万円ととても高額になります。レンズフードは数千円で購入できるので必ずつけておきたいアイテムですね。
◉ レンズを雨やホコリから守る
外で撮影をする場合、急な雨が降ってるきてレンズに雨の雫がついてしまったり、水濡れによる故障も防ぐことができます。外で撮影することがメインの人や、山など厳しい環境で撮影する場合はレンズフードを必ずつけてレンズを守ることが重要です。
◉ フレア、ゴーストの抑制
逆光時などレンズ内に余計な光が入ることを防ぐ効果があるため、フレアやゴーストを抑える効果があります。正面からの光はフードでも遮ることはできませんが、サイドからの強い光では有効です。レンズ内に余計な光が入ってしまうことでレンズ内で反射を起こしてしまい、コントラストの低下や画質劣化の原因になります。
レンズフードはズームレンズの場合、広角側で最大の効果が出るように設計されています。望遠側ではフードの効果が弱いため、「ハレ切り」という手法を使います。手や黒い板、紙を使って強い光がレンズ前面に当たるのを遮ることで、ゴーストやフレアを防ぐことができます。「ハレーション切り」の略になりますが、ハレーションという言葉はフレアやゴーストとは違い、フィルム特有の現象のことです。強い光が直接フィルムに当たり白くぼやける現象のことでデジカメでは起きません。フレアと似たような現象ですが発生原理が全く異なります。
意外と知られていない知識として、レンズフードはひっくり返して逆さまにレンズに取り付けることができます。レンズを収納するときや、持ち運びする時にコンパクトになるので便利です。バヨネット式というタイプなら可能ですが、一部のフードやねじ込み式タイプのフードは逆さまに取り付けることができません。
レンズフードのデメリット
カメラに付いている内蔵ストロボを使用する場合、このレンズフードを装着したままストロボ撮影をすると、フードの影が写真に写りこむことがあります。内蔵ストロボを使用する時は必ずフードを外すことを忘れないようにしてください。
レンズフードの種類
レンズフードの種類は大きく分けると3種類あります。
◉ 花形フード
最近の一眼レフやミラーレスカメラのレンズはほとんどが花形フードになっています。写真の四隅にフードが写りこむ「ケラレ」が生じないように切り込みが入っていて、それがお花のような形に見えるので花形フードと呼ばれています。主に広角レンズや広角ズームレンズに使用されています。
◉ 丸型フード
ピント合わせの時にレンズの前部分が回転するタイプのレンズや、標準〜望遠のレンズに使われていることが多いです。花形フードと違って長さがあります。望遠レンズは切り取る範囲が狭いので花形フードのようにケラレは生じません。
◉ ラバーフード
花形や丸型フードは金属、プラスチック製ですが、ラバーフードはゴム製なので柔らかく、押せばへこみます。ラバーフードの良い点は、水族館や夜景撮影時にガラスや窓の写り込みを除去することができます。ガラス面にぴったりラバーフードをくっつけて撮影すれば写り込みをカットすることができます。
フードの種類によって形も長さも違いますが広角レンズのように焦点距離が短い(画角が広い)とフードは短くなり、逆に望遠レンズのように焦点距離が長い(画角が狭い)と長いフードになります。
レンズフードの選び方
レンズを購入したときに、初めから付いている場合と別売のものがあります。もし付いていなければ必ず購入しましょう。フードはなんでも良いというわけではなく、そのレンズ専用のフードが売られています。そのレンズに合うように設計されていますので、最大限レンズの性能を引き出すことができます。初心者のかたはそのレンズ専用のメーカー純正のものを購入しましょう。メーカー純正の専用フードと違うものでは互換性がなかったり、選び方を間違えると効果は発揮できずにただのレンズの飾りになってしまいます。またフード自体が写真に写り込んでしまうケラレという現象もおきてしまいます。必ずメーカー純正のレンズに対応したフードを購入しましょう。