宝石レンズ イルミナー25mm F1.4【作例あり】
本日はカメラ女子必見!!illumina(イルミナー)25mm F1.4をご紹介します!このレンズはレンズの内部に宝石(ジェムストーン)が入っていて、「宝石レンズ」と呼ばれています。レンズの中を覗くとキラキラした宝石がレンズの中央に入っているんです!宝石レンズとはレンズに入った光をセンサーの前でスパークさせる効果があるという改造レンズです。スパークさせるとはいったいどんな写りをするんでしょうか?説明するよりさっそく写真をお見せします!
どうですか?レンズの中の宝石に光が当たり、乱反射を起こしてこのような独特のフレアやゴーストを発生させます。通常のレンズでは味わえないファンタジーな世界を写すことができるレンズです。撮った後にアプリやphoto shopなどで加工する必要はなく、宝石レンズだけでこのようなフォトジェニックな一枚が撮れてしまうんです。宝石をレンズの中に入れてしまうという通常では思いつかない独創的な発想でおもしろいですね。今回使ってみた宝石レンズは中にむらさき色のアメジストが入っていました。逆光で撮るとうっすらとむらさき色のフレアやゴーストが現れます。
フレア、ゴーストってなに?
イルミナー 25mm F1.4の最大の特徴であるファンタジックなフレアやゴーストですが、そもそもフレア、ゴーストとはなんでしょう?特にオールドレンズの話題で良く聞くワードだと思います。フレアやゴーストは逆光時に発生します。
レンズに太陽光など強い光がレンズに直接当たったり、それに近い状態のときに写真全体や一部が白っぽくなったり、コントラストの低下が起きることを言います。また、絞りの形をした光のボケが直線上に連続して現れたり、虹色の光の帯のようなものが現れるのがゴーストです。
フレアで画面右上から白っぽくなっている
ゴーストで虹色の光の帯が発生
現代のレンズでは多層コーティングの技術が進んでいるので、このフレアやゴーストが出にくくなっています。さらにレンズフードを装着することで余分な光をカットし、フレアやゴーストを抑える効果があります。オールドレンズはコーティングがなかったり単層コーティングのため、フレアやゴーストが出やすくなっています。現代のレンズでは画質劣化を起こす原因と言われているフレアやゴーストですが、オールドレンズの世界ではそれが味になり、作品性をあげる効果として使われています。
イルミナー25mm F1.4の使い方
宝石の乱反射の効果を最大限に出すにはフレアやゴーストを発生させる必要があるので、なるべく逆光で撮影するよう意識しましょう。
オートフォーカスは使えませんのでピント合わせはマニュアルフォーカスになります。撮りたいものの構図が決まったら、最初にピントリングを回し、ピント合わせをします。その後、絞りリングを回し、ファインダー上や液晶画面で宝石が起こす乱反射の効果を確認しながら良いと思えるところで絞りリングを固定し、シャッターを押してください。開放側では特に宝石の効果は現れませんが、絞り込んでいくと宝石の乱反射の効果が現れます。絞りすぎると画面中央が暗くなってしまうので注意が必要です。
開放で撮影すると宝石の効果はなし。写りはシャープです
絞り込んでいくと宝石の効果が現れます
夜の撮影でもフレアやゴーストを発生させることは可能です。太陽の光ではなく、街灯や車、電車のヘッドライトも強い光ですので直接レンズ内に入ってくるように撮影すればフレアやゴーストを発生させることができます。
独特の写りをする宝石レンズの種類
宝石はアメジスト、ペリドット、ブルートパーズの3種類があります。
◉ アメジスト
弱い逆光時でも紫〜青紫色のゴーストやフレアが発生します。フィルムが感光したようなノスタルジックな写り。どんなシチュエーションでも効果が出やすい。
◉ ペリドット
淡緑色のペリドットはグリーン系の色かぶりが発生します。色が淡く、効果が控えめ。
◉ ブルートパーズ
アメジスト同様、弱い逆光時でも青色のゴーストが発生し、淡い青色の幻想的な世界を写すことができる。
レンズのボディカラーはブラックとシルバーの2色があり、ブラックはビビットでシャープな写り、シルバーは淡くてソフトな写りということです。中に入っている宝石は天然石のため、写りに個体差があるというのも世界でたった一つのレンズという感じで良いですね。
マウントは映画用のCマウントレンズ
あまり聞きなれないCマウントという規格になります。くるくる回して取り付けるスクリュー型で、16mmフィルムのビデオカメラなどに使われていたマウントです。カメラに取り付けるにはマウントアダプターが必要となります。イメージサークルの関係上、マイクロフォーサーズのカメラにおすすめということです。APS-Cセンサーのカメラだと周辺が暗くケラレてしまいます。丸い窓をのぞいているような感じになりますね。今回の作例はAPS-CセンサーのフジX-T2で撮影しました。画像のアスペクト比を1:1(正方形)に設定すると周辺光量落ちのような感じになります。
いかがでしょうか?普通のレンズでは味わえない美しい乱反射の世界。光の角度や絞りの調整でいろんな表現が可能です。普段なら避けてしまう逆光という状況を魅力的に変えてくれるレンズです。