三脚不要!セルフタイマー2秒を活用する
みなさんはカメラのセルフタイマーって使ったことありますか?
例えば集合写真を撮る時、撮影者も写真に入りたい!となった場合にセルフタイマーを使って撮りますよね。セルフタイマーの設定は10秒となっていて、撮影者がシャッターボタンを押してから10秒後にシャッターが切れます。その間に撮影者はフレーム内に収まり、シャッターが切れるまでみんなでポーズをとります。
しかし、セルフタイマーの設定には10秒のほかに2秒というのもあります。たったの2秒だとシャッターを切ってから撮影者はフレーム内に収まるものの、慌ててズッコケてしまうのがオチです。
さて、このセルフタイマー2秒ですがズッコケ写真を撮るためのものではありません。
正しい使い方は…手ブレを防ぐ
ということです。つまりシャッターを切るときにシャッターボタンを押す力でカメラが上下に揺れ、ブレてしまうのを防ぐための機能なんです。シャッターを押して2秒の間にカメラをしっかりとかまえ、構図を固定して撮ると手ブレが軽減されるという便利機能なんです。
夜景撮影も三脚なしでOK!セルフタイマー2秒で解決!
夜景撮影など光が少ない場所では三脚やレリーズが必需品になります。しかし現在のカメラは高感度撮影でもノイズが少なくきれいに撮影できたり、手ブレ補正の機能が優秀だったりして手持ち撮影でも夜景撮影ができたり手ブレを防ぐことが簡単な時代です。しかし自分のカメラは古いから手ブレ補正がついていない、高感度耐性も悪くISO感度を上げるとノイズだらけという場合でも大丈夫です。三脚なしでも夜景撮影は可能です。まずはカメラの設定を説明します。
◉ セルフタイマー2秒に設定する
セルフタイマー2秒を使うことでレリーズ不要になります。シャッターが切れる2秒間で構図を固定し、脇をしめてカメラをしっかりホールドします。自分の呼吸で体は揺れていますのでシャッターが切れる瞬間は息も止めましょう。
◉ 絞り優先モードかシャッタースピード優先モードを使う
【絞り優先モードの場合】
絞り(F値)は開放にする。レンズの絞りをいちばん小さい数字にしましょう。F2.8やF3.5などに設定します。
【シャッタースピード優先モードの場合】
シャッタースピードは(1/焦点距離)に設定する
手持ち撮影の場合、手ブレしにくいシャッタースピードというものがあります。それはレンズの(1/焦点距離)が目安になるということです。
例えば18-135mmのズームレンズを使う場合、18mmの広角側で撮るときのシャッタースピードは1/18以上、135mmの望遠側で撮影するときは1/135以上の速さで撮れば手ブレしにくくなります。
XF18-55mm 18mm側で撮影 ISO1600 F2.8 1/15
◉ なるべく広角レンズを使用する
手持ち撮影の限界が(1/焦点距離)のシャッタースピードが目安なら、望遠レンズになるほど焦点距離が長くなるので速いシャッタースピードが必要というわけです。
200mmなら1/200、400mmなら1/400になります。夜景撮影など光量が少ない場面ではどうしても1/15や1/30など低速シャッターになりますので18mmや24mmなど広角レンズを使いましょう。
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XF16mmで撮影 ISO1600 F5.6 1/15
◉ ISO感度を適度に上げる
ISO感度を上げすぎてしまうと写真にノイズが出てしまい、ザラザラとした粒子の荒い写真に仕上がります。カメラのモデルによりますが、古い機種であればISO1600ぐらいに抑えましょう。撮った写真が手ブレしていたり、暗い場合は段階的にISO感度を3200や6400に上げてみましょう。
三脚と同じような条件を作る
手持ちで夜景を撮影する場合、三脚と同じような条件を作り出せばいいのです。三脚は三本の脚という意味ですから、三点の支点で支えられています。つまり人間の脚二本に何か一点支点を足せば良いんです。
◉ 電柱や壁にもたれかかる
二本足でバランスよく立ち、カメラを持っている腕を電柱や壁にぴったりとくっつけて撮ると三点の支点になりブレにくくなります。
◉ どこかに腕を置く
柵などがあれば腕をその上に置いてカメラを固定しましょう。
またはカメラを置いて撮るという方法もあります。手で持って撮るから手ブレするわけです。だったらカメラをどこかに置いてしまいましょう。
◉ 地面にカメラを置く
この場合、地面に直接カメラを置くと汚れたりキズがつく可能性があるので、何かシートを敷いてその上にカメラを置きましょう。カメラの角度は周りに落ちている小石などを使ってレンズ下に置いて角度を調整すると良いでしょう。
◉ リュックサックやカバンの上に置く
リュックやカバンも利用できます。地面の上にリュックやカバンを置いてその上にカメラを置きます。上着やタオルをなどでカメラを包むとレンズの角度を変えやすくなります。
カメラを置いて撮影する場合、カメラにWi-FiやBluetooth機能があれば、スマホアプリとカメラをペアリングしてスマホ側でシャッターを切ることもできます。直接シャッターボタンに触れないので手ブレを防ぐことが可能です。
三脚がなくても工夫次第でブレずに写真を撮ることが可能です。シャッターチャンスはいつ訪れるかわかりません。三脚がないから撮れないと考えず、セルフタイマーでなんとかなる場合もあります。また、三脚を忘れてしまった時や、三脚を設置しにくい環境のときにもこの方法を思い出して活用してみてください。