【初心者向け】覚えておきたい基本のカメラ用語集 その2
焦点距離とは
レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離のことを言います。
なんのことか分かりにくいですね。つまりレンズに書いてある50mmとか24-105mmとか〇〇mmと書かれている数字のことです。
焦点距離の数字が大きいほど望遠レンズと呼び、画角(写る範囲)が狭くなります。
逆に焦点距離の数字が小さいほど画角は広くなります。
◉ 標準レンズ
焦点距離50mm前後のレンズを標準レンズといい、人間の視覚にいちばん近い画角で、自然な遠近感の描写です。
◉ 広角レンズ
焦点距離が標準レンズより小さい数字のレンズで28mmや16mmなどがあり、標準レンズより広い画角で広がりのある写真が撮れます。
◉ 望遠レンズ
焦点距離が標準よりも大きい数字のレンズで200mmや600mmという超望遠レンズもあります。画角は狭く、遠くのものを引き寄せる効果と圧縮効果があります。
単焦点レンズとズームレンズ
単焦点レンズとは焦点距離が変えられないレンズのことを言います。レンズには35mmや90mmなど表記され、明るくて高性能なレンズが多いのが特徴です。
ズームレンズは焦点距離が変えられるレンズのことを言います。レンズには18-55mmなど70-200mm表記されています。一般的には単焦点レンズよりも暗く画質は落ちる傾向にあります。ただし、単焦点レンズを何本も持ち歩くことなく、ズームレンズが一本あればいろんな撮影に対応できる点は、機動力重視のときやレンズ交換をやりにくい状況のときに便利です。
被写界深度とは
ピントを合わせたときにその前後でもピントが合っているように見える範囲があり、この前後のピントが合っている前後の奥行きを被写界深度と呼びます。つまりピントの合っているように見える範囲のことです。被写界深度はレンズの焦点距離や、絞り値、撮影距離などによって変化していきます。広角レンズほど深く、望遠レンズほど浅くなります。ただし、どちらの場合であっても絞り値の数字を大きく絞り込めば被被写界深度は深くなります。
最短撮影距離とは
カメラ内のイメージセンサーの位置からピントを合わせられる被写体の位置までの距離を言います。よく間違えて認識されているのが、レンズ先端から被写体までの距離のことで、これは「ワーキングディスタンス」と呼ばれていて最短撮影距離とは異なります。
最短撮影距離はレンズによって違いがあり、各レンズのスペックに〇〇mと記載されています。手持ちのレンズの最短撮影距離を知ることはとても大事で、よくあるのがピントが合わない問題です。ピントが合わない原因の一つに最短撮影距離よりも近づきすぎている場合があります。例えば最短撮影距離が0.3mなのにそれ以上に近づいて撮るとピントは合いません。
ボケとは
ピントが合っている前後のシャープではない部分をアウトフォーカスと呼び、「ボケ」とか「ボケ味」と言います。かつては一眼レフやミラーレスカメラならではの表現でしたが、最近ではスマホでもボケ写真が撮れるというからすごいですね。
写真でいうボケは世界でも共通で使われ、英語で「Bokeh」と表記します。
ボケの表現に慣れてくればボケを使って背景処理をしたり、主要な被写体を浮かび上がらせることができます。ボケ写真の簡単な撮り方はこの3点です。
1. 焦点距離の長い望遠側を使う
2. 絞り優先モードで絞り値を小さくする(開放にする)
3. ピント位置をカメラに近づける
パンフォーカスとは
画面全体の手前から奥までピントが合ったように見える写真のことを言います。風景撮影などで使われる手法です。手前の景色から奥の景色まで、きっちりとピントの合った風景写真はとても印象的です。パンフォーカス写真の簡単な撮り方はこの3点です。
1. 焦点距離の短い広角側を使う
2. 絞り優先モードで絞り値を大きくする(絞り込む)
3. ピント位置をカメラから離す
つまりボケとパンフォーカスはこの3点の方法の真逆の関係にあります。
ボケとパンフォーカスは絞り値によって被写界深度をコントロールすることで、使い分けることで写真の表現は広がります。
レンズフードとは
カメラを買ったら付いてくるレンズフード。これはとても重要な役割をするレンズの付属品になります。レンズには余計な光が入るとゴーストやフレアといった画質劣化を起こす現象が発生します。このレンズフードをつけることで余計な光がレンズに入らないので良好な画質で撮影をすることができます。光の条件によってはフードあり、なしでは写真の仕上がりに大きな違いがはっきりと出ます。面倒でも必ずレンズフードを付けて撮影をしましょう。