レンズの疑問点をいろいろ解決!
本日はレンズに関するちょっとした疑問を簡単に解説します!
・レンズ名称のアルファベットはなに?
・メーカーが同じならどのレンズでも使える?
・APS-C用のレンズはフルサイズにも使える?
・少し絞った方が画質は良くなる?
・レンズフードって必要?なにか効果あるの?
カメラ初心者の人でもわかるように説明しています!
レンズ名称のアルファベットはなに?
レンズの名称にある謎のアルファベット。これはレンズの性能を表しています。レンズの焦点距離からF値、マウント名、レンズのランク、レンズに使用されているガラスの素材、レンズのコーティング、電動ズーム、モーターの種類、フォーカス方式、防塵防滴などいろんな意味をもつアルファベットがレンズ名称に含まれています。
例えばソニーのレンズ
ソニー FE 24-105mm F4 G OSS
このレンズ名称から読み取れる性能は
ソニーのフルサイズ用(FE)
焦点距離が24-105mm
開放F値がF4
Gレンズ
手ぶれ補正(OSS)付きレンズ
という意味になります。
どこのメーカーも一般的なレンズ名称は次のような並びの表記になっています。
レンズブランド名 + 焦点距離(mm) + F値 + AFモーターや手ブレ補正機能など
これを読み解くことによって、そのレンズの焦点距離やF値、AFモーター、手ブレ補正がついているかなど理解できるようになります。
しかしこのアルファベットは同じ機能でもメーカーによって表記が違います
例えば手ブレ補正の表記は
キヤノン、オリンパス→ IS
ニコン→ VR
ソニー→ OSS
富士フィルム→ OIS
パナソニック→ O.I.S.
ペンタックス→ SR
どうして各社統一してくれないの?と思ってしまうほどですね。
メーカーが同じならどのレンズでも使える?
同じメーカーでもマウントが違うと使えません。マウントとはカメラボディとレンズを装着する金属部分(プラスチックマウントもあり)のことです。このマウントはそれぞれ規格があり、マウントの種類が違うとカメラに装着することはできません。
キヤノンEOS Kiss M → EF-Mマウントのレンズが使える
キヤノンEOS RP → RFマウントのレンズが使える
マウント違いのレンズをカメラに装着するにはマウントアダプターが必須となります。
APS-C用のレンズはフルサイズにも使える?
ソニー、ニコン、ペンタックスは共通で装着することができます。
APS-C用のレンズをフルサイズカメラに装着して使うと、フルサイズよりレンズのイメージサークルが小さいので、画像周辺部が「ケラレ」を起こして黒く写ってしまいます。ただしカメラ側の設定で自動でAPS-Cかフルサイズか認識してケラレないように撮影することができます。
ソニーの設定:「APS-C/Super 35mm」
ニコンの設定:「DX自動切り換え」
ペンタックスの設定:「クロップ機能」
逆にフルサイズ用のレンズをAPS-Cのカメラに装着すると画角(写る範囲)が少し狭くなります。
キヤノンの一眼レフカメラは注意が必要です。
・フルサイズ用のEFレンズ
・APS-Cサイズ用のEF-Sレンズ
両者はマウントの規格が違います。キヤノンのAPS-Cサイズ用のEF-Sレンズはフルサイズ一眼レフカメラ(EOS6D MarkII、EOS5D Mark Ⅳなど)には装着できません。
フルサイズ用のEFレンズはAPS-C一眼レフカメラ、フルサイズ一眼レフカメラ両方に装着することができます。
APS-Cからフルサイズ一眼へステップアップしようとお考えの人は、手持ちのEF-Sレンズはフルサイズ一眼に使えないので注意してください。
少し絞った方が画質は良くなる?
一般的には開放F値より2〜3段絞ると良好な画質が得られるというのは本当の話です。絞り開放で撮影すると画質のあまりよくないレンズの周辺部分を使うことになります。レンズの周辺部分では、周辺光量落ちや画質劣化の原因になる各種収差の影響で解像度が低下します。少し絞ることで画質の良好なレンズの中心部だけを使うことができるので画質の良い写真が撮れます。
逆に絞りすぎると画質の劣化が起きます。F16やF22ぐらいまで絞り込むと小絞りボケと言われている「回折現象」が発生して解像力が悪くなります。画素数の多いカメラほど、センサーサイズの小さいカメラほど回折現象の影響は大きくなります。最近のカメラには回折現象を補正する機能もついていますのである程度は画質劣化を防ぐことができます。
ボカしたいからいつも開放、パンフォーカスで撮りたいからいつも最小絞りではなく、少し絞ったところ、レンズ性能の一番良いところを使ってみてください。
レンズフードって必要?何か効果あるの?
レンズフードにはレンズ前玉が傷つかないように守る保護の役割と、レンズに余計な光が入り込まないようにして画質を良好に保つという二つの役割があります。
レンズに強い光が入り込むと、ゴーストやフレアという画質を低下させてしまう現象が起きます。日中の太陽光はもちろん、夜でも街灯の光を防ぐことができるので必ずつけておきましょう。
初めからレンズフードのついていないレンズもあります。最近のレンズはコーティングが進化しているのでそれによってゴースト、フレアを防ぐことができ、レンズフードの重要性も下がってきているのかもしれません。別売りで用意されていることもあるのでレンズを購入するときにチェックしましょう。
しかし、オールドレンズはゴーストやフレアを楽しむものだと思うのでレンズフードは不要かもしれませんね。