カメラ初心者でも撮れる「夜スナップ」

blog-ct4

2021.08.15

まだまだ暑い日が続いております。みなさん写真撮っていますか？日中は暑すぎて撮影を断念している人も多いと思います。また、自粛生活も続いているので遊びに出かけることも少なくなり、カメラを持って写真を撮る機会がすっかり減ってしまいました。そこで今回おすすめするのは「夜スナップ」です。日中の暑い時間は避け、夕方からお散歩するついでにカメラを持って出かけたり、仕事の帰り道にいつも歩いている街を撮影したり、見慣れている風景もファインダーを覗けば新しい発見があるかもしれません。昔と違ってカメラの性能も良くなり、高感度撮影時のノイズが減ったことや手ブレ補正のついているカメラやレンズなら夜の手持ち撮影も安心です。今回は夜スナップの撮影方法をわかりやすく解説していきます！

（使用レンズ XF16mmF1.4 R WR）　F1.4 1/30 ISO800

夜スナップの撮影に向いているレンズは？

夜スナップに最適なレンズで重要なのが「明るいレンズ」であることです。開放F値がF2.8以下の明るいレンズがおすすめです。明るいレンズであればISO感度を必要以上に上げることなく、ノイズの少ない写真が撮れます。レンズの焦点距離はできる限り広角レンズを使ってください。広角から標準の50mmぐらいがベストです。望遠レンズはシャッタースピードを速くしないと手ブレを起こしてしまいます。夜の光が少ない状況ではシャタースピードを速くすることが難しいため、夜の手持ち撮影では望遠レンズは不向きと言えます。例えば、

・18-55mm F2.8

・50mm F1.4

・35mm F1.8

・24mm F2.8

標準ズームや標準、広角の単焦点レンズでF2.8以下のものがベストです。

（使用レンズ XF16mmF1.4 R WR） F8 1/40 ISO3200

開放F値が明るいレンズを持っていない人は、ISO感度を上げて撮影しましょう。ある程度のノイズは仕方がないと割り切って撮影してください。その時に注意してほしいのが手ブレです。明るいレンズではない場合、ISO感度を上げてカバーしてもシャッタースピードが遅くなり、手ブレの可能性がでてきます。ここで知っておくと便利な知識として

手ブレしにくいシャッタースピードは

１／レンズの焦点距離

ということを覚えておきましょう。例えば、50mmのレンズであればシャッタースピードは1/50以上あれば手ブレしにくくなります。それより遅いシャッタースピードの1/30では手ブレしやすいので1/60とか1/125あれば安心ですね。しっかりとカメラをホールドし、正しいかまえ方をすれば低速シャッターは切れるようになります。また手ブレ補正機能があるレンズやカメラはオンにして手ブレ補正機能をフルに活用しましょう。

（使用レンズ XF16mmF1.4 R WR） F2 1/15 ISO3200

初めての夜スナップ撮影　カメラの設定は？

初心者の人でも撮れる設定は二つあります。

◉Avモード（絞り優先）

F値を開放にしましょう。

◉S、Tvモード（シャッタースピード優先）

シャッタースピードを装着しているレンズの（1 / 焦点距離）　に設定しましょう。

ISO感度はどちらの設定であってもISO1600〜3200ぐらいで設定しましょう。

それでもブレてしまう場合はさらにISO感度を6400以上に上げて撮ってみてください。このときISO感度を上げれば上げるほどノイズが増えてしまい、ザラついた写真になることを理解しておいてください。カメラの設定に「ノイズリダクション」「高感度ノイズ低減」というノイズを少なくする機能がありますが、強めの設定にすると写真のディティールが損なわれてしまいますので、弱めか標準ぐらいに設定しましょう。

・手ブレ補正はONにする

・測光パターンはマルチパターン測光、（評価測光、多分割測光）に設定する

・オートフォーカスの設定はフォーカスモードをAF-Sにし、シングルポイントでピントを合わせたい場所に動かして撮影しましょう。

（使用レンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS） 18mm F5 1/25 ISO3200

（使用レンズ XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS） 18mm F5.6 1/20 ISO400

夜スナップ撮影のコツは？

街灯やお店の灯りを見つけて明暗差の大きいところが狙い目です。画面上に光と影をうまくミックスさせて構図を決めましょう。夜スナップは暗いのでオートフォーカスが合いにくい場面があります。開放F値では被写界深度（ピントの合う範囲）が狭くピントを外してしまうことがありますので、できる限りF値をF4とかF5.6まで絞ると被写界深度が深くなりピントを外す確率も下がります。しかし絞り込んでいくと手ブレのリスクが出てくるのでシャッタースピードに注意し、ブレないようにするには柵や手すりを上手く利用したり、壁にもたれかかったりして少しでもブレを少なくするようにしましょう。ブレずに夜スナップが撮れるようになったらさらに露出補正で明暗をつけてみたり、ホワイトバランスで色味を変えてみたり工夫してみてください。